ホタテ輸出先が中国から米国へシフト、その背景とは?

ホタテ輸出先が中国から米国へシフト、その背景とは?

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ホタテの新市場開拓は成功するのか
1. 中国の水産物禁輸でホタテの新市場開拓が加速。
2. 米国向け輸出が急増し、サプライチェーンが変化。
3. 国内加工体制の強化と新興国市場への注力が進行中。


東京電力福島第1原発の処理水放出に伴う中国の水産物禁輸を受け、日本の官民はホタテ貝の新市場開拓を加速させています。

輸出額は依然として放出前を下回るものの、米国向けが急増し、サプライチェーンの「脱中国」が鮮明になっています。

政府は1007億円の水産業支援策をまとめ、輸出先の多角化や国内加工体制の強化を推進しています。ジェトロは2023年度に海外バイヤーと水産業者の商談を1400件以上設定し、米国の卸会社が調達を決めるなどの成果が出ています。

今後は中東などの新興国市場や日本食以外の需要開拓に注力する予定です。北海道では加工体制の増強が進み、国内外で幅広く取引を進める考えです。ジェトロは中国の代替加工地を探す動きも活発化させています。
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