教員採用試験の前倒しは効果があったのか
1. 教員採用試験の受験者数が減少している。
2. 文科省の前倒し日程策が効果を発揮していない。
3. 教員不足が一部で深刻化している。
今年度の公立学校教員採用試験は、昨年度より前倒しで実施されたが、受験者数は減少傾向にある。文部科学省が日程を前倒ししたにもかかわらず、受験者減少に歯止めがかかっていない。
朝日新聞の調査によれば、47都道府県と20政令指定市の教育委員会のうち、85%の機関で受験者数が昨年度より減少している。受験者数の減少は近年続いており、22年度の受験者数は10年前より約6万人少ない。
採用倍率も低下し、一部では教員不足が深刻化している。文科省は昨年、試験日程を1カ月早めるよう指示したが、効果は限定的である。