日鉄が同時進行する2つの訴訟、その背後にある狙いとは？

1. 日本製鉄は米国でUSスチール買収計画の訴訟を提起。
2. バイデン大統領の禁止命令を無効にし、審査のやり直しを求める。
3. クリフス社とUSWが買収計画を妨害していると主張。

日本製鉄は、バイデン米大統領が禁止命令を出したUSスチールの買収計画を実現するため、米国で訴訟を提起しました。訴訟の目的は、バイデン氏が法の支配を無視し、全米鉄鋼労働組合（USW）と連携して買収計画を阻止したことが不当であると明らかにすることです。

両社は、バイデン氏が米政府の対米外国投資委員会（CFIUS）による審査に影響力を行使したと主張し、禁止命令の無効化と審査のやり直しを求めています。さらに、クリーブランド・クリフス社とUSWのデビッド・マッコール会長が虚偽発言を通じて買収計画を妨害したと訴えています。

クリフス社は過去にUSスチールの買収を提案しましたが拒否され、日鉄が交渉を進めてきた経緯があります。クリフス社とUSWは、USスチールを弱体化させ、米国の鉄鋼市場を独占しようとしているとされています。