日銀の政策金利引き上げは経済にどう影響するのか
1. 日銀は実質金利が低いと認識し、政策金利引き上げを示唆。
2. 物価上昇率見通しを引き上げ、物価安定目標に整合的と予想。
3. 海外経済や資源価格の動向がリスク要因と指摘。
日銀は、現在の実質金利が極めて低い水準にあると認識し、経済・物価の見通しが実現すれば、政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整する考えを示しました。金融政策決定会合で利上げを決定し、物価安定目標のもとで適切に金融政策を運営する方針です。
2024年度から2026年度にかけての消費者物価指数の上昇率見通しを引き上げ、物価の基調的な上昇率が高まると予想しています。見通しに対するリスク要因として、海外の経済・物価や資源価格の動向、企業の賃金・価格設定行動を挙げ、不確実性が高いとしています。
米国の政策運営の不確実性が世界経済に影響を及ぼす可能性があるとし、輸入物価の動向が物価に影響を与えると考えています。企業の賃金・価格設定行動が積極化している一方で、中小企業では賃金上昇の価格転嫁が容易でないとの声もあり、今後の動向を注視する必要があります。