農水省が条件付きで備蓄米を放出、食卓に変化が訪れるか?

農水省が条件付きで備蓄米を放出、食卓に変化が訪れるか?

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政府の備蓄米放出、新制度で流通はどう変わる
1. 農水省が備蓄米放出の新制度を発表。
2. 円滑な流通に支障がある場合も放出を認める。
3. 集荷競争激化が方針転換の背景にある。

農林水産省は、政府備蓄米の放出に関する新制度を発表しました。これまでの大凶作時に限った方針から転換し、円滑な流通に支障が生じる場合にも放出を認めることとしました。

新制度では、1年以内に同量を買い戻すことを条件に、全国農業協同組合連合会(JA全農)などの集荷業者へ売り渡す運用を想定しています。また、民間在庫を正確に把握するため、調査対象を農家や小規模な卸売業者にも広げる考えです。

この方針転換の背景には、昨夏以降に激化した集荷競争があります。2024年産米の収穫量は前年から18万トン増えましたが、主要な集荷業者の昨年11月末時点の集荷量は17万トン減少しました。これは、小規模業者や農家がコメの先高観を見越して在庫を抱え込んでいるためと考えられます。
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