昨年の衆院選は合憲と判断、高裁岡山支部の決定が注目を集める。

昨年の衆院選は合憲と判断、高裁岡山支部の決定が注目を集める。

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一票の格差は憲法違反か
1. 昨年の衆院選で一票の格差が最大2.06倍となった。
2. 弁護士グループが選挙無効を求めたが、裁判所は合憲と判断。
3. 区割り変更で最大格差は2.08倍から縮小したが、2倍を超えた。

昨年10月の衆院選で、一票の格差が最大2.06倍となり、弁護士グループが「投票価値の平等を求める憲法に反する」として選挙無効を求める訴訟を起こしました。広島高裁岡山支部はこの訴訟に対し「合憲」と判断し、原告側の請求を棄却しました。この訴訟は全国14高裁・支部に提訴された16件の中で初めての判決です。

昨年の衆院選は、人口比で定数を増減させる「アダムズ方式」によって15都県で小選挙区が「10増10減」され、区割りの変更は25都道府県の140選挙区に及びました。最大格差は鳥取1区と北海道3区で2.06倍となり、2021年衆院選の最大格差2.08倍から縮小しましたが、依然として2倍を超えています。

原告側は憲法が要求する投票価値の平等に違反すると主張しましたが、被告側は人口異動が要因であり、制度の合理性を失わせるほどではないと反論しました。
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