トランプ大統領の人事刷新は米軍に何をもたらすのか
1. トランプ大統領がブラウン議長を解任。
2. 米軍指導部を大幅刷新予定。
3. DEI推進が解任理由とされる。
トランプ米大統領は、SNSで米軍制服組トップのブラウン統合参謀本部議長を解任すると発表しました。さらに、5人の軍高官も交代させる予定で、米軍指導部を大幅に刷新する方針です。トランプ政権は国防総省・米軍の予算や人員を削減する方針も示しており、軍内部の混乱が予想されます。
解任の理由は明らかにされていませんが、ヘグセス国防長官は、黒人のブラウン氏が米軍内の多様性、公平性、包括性(DEI)の推進に関与してきたことを理由に更迭すべきだと主張していました。後任には、退役後に中央情報局(CIA)の軍事担当幹部を務めていたダン・ケイン空軍中将が充てられます。
ブラウン氏は2023年に黒人として史上2人目の議長に就任し、4年間の任期の途中でした。トランプ氏は、ブラウン氏を「素晴らしい紳士で、優れた指導者」と称賛し、40年以上の貢献に感謝の意を表しました。
トランプ氏は他の5人の軍高官の更迭も「まもなく発表される予定」と述べ、国防総省は女性として初めて海軍制服組トップとなったフランケティ海軍作戦部長の更迭を明言しました。トランプ氏は就任直後から、バイデン前政権が進めてきた人種や性の多様性に配慮するDEIの撤廃に着手し、米軍が多様性を重視するあまり、戦闘任務を見失っていると批判していました。
ケイン氏は過激派組織「イスラム国」(IS)の掃討作戦で手腕を発揮したとされ、「力による平和、米国第一主義、そして軍の再建を成し遂げるだろう」と指摘されています。