統合作戦司令部の発足で日本の防衛はどう変わるのか
1. 統合作戦司令部が発足し、自衛隊の指揮を一元化。
2. 中国の動向に対応し、常設の司令塔が必要とされた。
3. 米軍との連携強化が期待されるが、指揮権の独立性に懸念。
防衛省において、陸海空と宇宙、サイバーなど自衛隊の部隊を一元的に指揮・統制する「統合作戦司令部」が発足しました。この新たな司令部は、平時から有事まで切れ目なく作戦を練り上げ、即応性や統合運用の実効性を高めることを目的としています。
特に、米軍との共同作戦の調整や他国のミサイル発射拠点をたたく反撃能力の運用も担うことになります。背景には、中国の動向など「戦後最も厳しく複雑」な安全保障環境があり、従来の対処方法では対応が難しいとの危機感から、常設の司令塔が必要とされました。
日本側の組織改編に呼応して、米側も在日米軍を「統合軍司令部」に再編し、自衛隊との指揮・統制の連携を強める方針を示しています。しかし、日本の指揮権の独立性を担保できるのかという懸念も残ります。