地震で倒れた仏像、修復はどう進むのか
1. 長野県北部の地震で重要文化財の仏像が倒れた。
2. 持国天立像の後頭部が外れ、木の破片が散乱。
3. 修復を急ぐため、市と協議を進める予定。
長野県北部で発生した地震により、大町市八坂の覚音寺にある重要文化財の持国天立像が倒れ、後頭部が外れる被害を受けました。観音堂の台座に固定されていたものの、激しい揺れで木のほぞが外れたと考えられています。並んで立っていた千手観音立像と多聞天立像は無事でした。
地震は18日午後8時19分ごろに発生し、震度5弱を観測しました。住職の与儀龍祥さんが観音堂を確認したところ、持国天立像が須弥壇の後ろに倒れ込んでおり、木の破片も散らばっていました。
覚音寺は平安時代中ごろに創建され、持国天立像は鎌倉時代初頭に仏師の慶円六郎坊が手がけたと伝わる寄せ木造りの高さ168センチの仏像です。観音堂の木壁に亀裂が入ったり、水子地蔵像が台座から動いたりする被害もあり、住職は市と協議の上で早急な修復を目指すと話しています。