福島第一原発の燃料デブリ取り出しはどう進展するのか
1. 福島第一原発2号機で燃料デブリの試験的取り出しが完了。
2. 前回よりも奥の場所で採取、放射線量は半減。
3. 燃料デブリの取り出しは廃炉の最難関とされる。
福島第一原子力発電所2号機で、東京電力は4月15日から始まった燃料デブリの試験的取り出しを4月23日に完了したと発表しました。今回の取り出しは2011年の事故後2回目で、前回よりも奥の格納容器の中心部に近い場所で行われました。
放射線量は前回の半分で、異なる場所でのデブリの広がりを把握する手掛かりとなることが期待されています。前回の取り出しでは作業工程でのミスや機器の不具合がありましたが、今回は大きなトラブルなく完了しました。
採取された燃料デブリは、まず日本原子力研究開発機構の大洗原子力工学研究所で分析される予定です。燃料デブリの取り出しは、今後の大規模取出しに備えた工法の検討と、原子炉内でのデブリの分布確認に貢献することを目的としています。
福島第一原発の廃炉は最終段階に入っていますが、明確なゴールは示されていません。