FRBの政策金利維持はインフレ懸念にどう影響するのか
1. FRBは政策金利を4.25~4.5%に維持。
2. トランプ政権の関税でインフレ懸念。
3. 米経済はマイナス成長の見通し。
米連邦準備制度理事会(FRB)は、政策金利を4.25~4.5%に維持することを決定しました。これは、トランプ政権による関税引き上げが物価上昇を引き起こす懸念があるため、経済動向を慎重に見極める必要があると判断したためです。FRBは1月以降、3会合連続で利下げを見送り、政策金利を据え置いています。
米連邦公開市場委員会(FOMC)は6日と7日に会合を開き、決定を下しました。1~3月期の米経済は3年ぶりにマイナス成長に転落し、トランプ関税の影響で今後の景気悪化が予想されています。トランプ大統領は中央銀行の政治的独立に反し、パウエル議長に利下げを求めています。
3月の米消費者物価指数は前年同月比2.4%上昇し、FRBの目標を上回っていますが、トランプ政権は4月に大規模な相互関税を開始し、中国に対して追加関税を発動しました。これにより、米企業が小売価格に関税コストを上乗せし、物価上昇が加速する恐れがあります。