米控訴裁が関税差し止めを一時停止、今後の展開に注目！

1. 米連邦高裁がトランプ関税を復活させた。
2. 市場は高裁の判断に大きく反応せず。
3. 不確実性が続き、合意が遅れる可能性。


米連邦巡回控訴裁判所は、トランプ大統領が発動した広範な関税を復活させる判断を下しました。これにより、国際貿易裁判所が差し止めた関税措置が一時停止され、政権側の控訴が検討されることになりました。市場はこの判断に大きく反応せず、小幅に上昇して取引を終えました。トランプ氏は関税の変更を交渉の一環とし、批判に対しては「意地悪だ」と述べました。

トランプ大統領は大半の輸入関税を90日間停止し、貿易相手国と二国間協定を締結する方針を示していますが、英国以外の国々との合意はまだ実現していません。国際貿易裁判所の判決や控訴手続きの不確実性から、日本などの国々が早期の合意に踏み切れない可能性があります。

オックスフォード・リサーチの推計によれば、国際貿易裁判所の判決を受けて米国の実効関税率は約6％に引き下げられるはずでしたが、高裁の緊急停止措置により約15％にとどまることになります。トランプ氏就任前の実効関税率は2─3％でした。