大企業の労働分配率、昨年度は過去最低に。労働者への影響は?

大企業の労働分配率、昨年度は過去最低に。労働者への影響は?

※記事の画像はイメージです

企業の利益、働き手に還元されているのか
1. 大企業の労働分配率が過去最低に落ち込んだ。
2. 内部留保は過去最高額に達した。
3. 中小企業の労働分配率はほぼ変わらず高水準を維持。

企業の労働分配率が昨年度、大企業で過去最低の水準に落ち込んだことが明らかになった。

財務省の法人企業統計調査をもとにした分析によると、金融・保険業を除く全産業で労働分配率は52.5%となり、1973年度以来の低さである。特に資本金10億円以上の大企業では34.7%と、1960年度以降で最も低い水準に達した。

一方、資本金1億円未満の中小企業の労働分配率は66.2%で、前年度とほぼ同じ水準を維持している。企業の内部留保は過去最高額に達しており、働き手への還元を求める動きが強まる可能性がある。
コピー