セブン&アイの自社買収計画は成功するのか
1. セブン&アイの創業家が自社買収を計画中。
2. カナダ企業の買収提案に対抗する目的。
3. 資金調達が難航し、企業価値向上が課題。
セブン&アイ・ホールディングスの創業家が自社買収(MBO)を計画しているが、その大義が問われている。カナダのコンビニ大手による7兆円規模の買収提案に対抗するためとされるが、創業家は公式な説明をしておらず、沈黙を続けている。
総額9兆円程度が必要とされる資金調達は難航する可能性があり、国内流通トップ企業の先行きは不透明だ。MBOは11月に創業家から提案を受けたことが公表され、創業者の次男である伊藤順朗氏らが主導している。
伊藤忠商事や大手銀行、外資系投資ファンドに出資や融資を求めて調整を続けているが、協力要請を受けた側からは、創業家の保身や企業価値向上の意義が不明確だとの声が上がっている。コンビニ加盟店オーナーに対する利益が見えにくいことも課題となっている。