被爆者運動の草創期に何があったのか
1. 日本被団協がノーベル平和賞を受賞した。
2. 被爆者たちの切実な思いが運動を支えた。
3. 阿部さんは被爆者運動の草創期を語る。
日本被団協がノーベル平和賞を受賞し、被爆者運動の草創期について阿部静子さんが語った。被団協は1956年に結成され、「ふたたび被爆者をつくるな」を合言葉に核兵器廃絶を訴えてきた。
被爆者たちは心身に深い傷を負い、苦難の道を歩んだが、「ほかの誰にも同じ思いをさせてはならない」という切実な思いで運動を続けてきた。阿部さんは、被爆者が差別や偏見にさらされながらも立ち上がった前史を振り返り、「ばかにされ、傷つきながらも活動してきた」と語る。
彼女自身も被爆し、顔や腕に重傷を負い、日常生活に支障をきたした。夫の三郎さんは変わり果てた妻を優しく支えたが、外では奇異の目で見られ、子どもたちには「赤鬼」と呼ばれた。
阿部さんは、原爆と戦争がなければと悔やむ日々を送りながらも、運動に身を投じてきた。