政府はなぜ上告を見送ったのか
1. 政府は森友学園問題の文書改ざんに関する上告を見送った。
2. 赤木俊夫さんの妻が情報公開請求し、国の不開示決定を提訴。
3. 政府は文書開示の是非を今後検討する方針を示した。
赤木俊夫さんの遺影を前に、妻の雅子さんが記者会見を行いました。彼女は、夫が愛用していた眼鏡を持参し、文書が出た際には夫にも読んでほしいと語りました。
森友学園への国有地売却に関する財務省の公文書改ざん問題で、大阪高裁は国の不開示対応を「違法」と認定しました。政府はこの判決に対し、上告しないことを決定し、加藤勝信財務相は文書の存在を認めました。今後、政府は文書の開示の是非や範囲を再検討する予定です。
赤木俊夫さんは、改ざんを強いられた結果、自ら命を絶った近畿財務局の職員であり、妻の雅子さんは情報公開請求を行い、国の不開示決定を取り消すよう2021年に提訴しました。
石破茂首相は、加藤氏と鈴木馨祐法相を官邸に呼び、上告見送りを指示しました。首相は、赤木さんの自死を重く受け止め、判決を真摯に受け止めるべきだと述べました。文書の開示については、法に基づき国民に説明責任を果たす観点から誠実に取り組むとしています。
加藤氏も、検察に提出した文書が財務省に戻っていることを認め、開示について精査し、今後の作業を検討すると説明しました。