趙甬元党書記の動向に何が起きているのか
1. 北朝鮮の趙甬元党書記が2か月間メディアに登場していない。
2. 韓国政府は趙甬元と李日煥の動向を注視している。
3. 幹部の綱紀確立が進む中、異変の可能性がある。
北朝鮮の趙甬元党書記が2か月近くメディアに登場していないことから、韓国政府は彼の身辺に異変が起きた可能性を注視しています。趙氏は金正恩国務委員長の最側近とされ、最後にメディアに登場したのは2月28日でした。李日煥党書記も同様に1月2日以降、報道に登場していません。
4月15日の故金日成主席の生誕記念日にも趙氏の名前は報道されず、韓国統一部の当局者は「2か月近く公開活動がないことは注視する必要がある」と述べています。過去の事例から、高齢による引退や病気、革命化教育、粛清などの可能性が考えられます。
2人が報道から消えた時期は、北朝鮮が幹部の綱紀確立に乗り出したタイミングと重なります。金正恩氏は1月27日の党中央委員会書記局拡大会議で地方幹部の不正を「特大型犯罪」と叱責し、党機関紙などで規律順守を強調する記事が相次いで掲載されました。