海洋のマイクロプラスチック問題はどこまで深刻か
1. マイクロプラスチックが深海部でも高濃度で存在。
2. 生態系への影響が懸念され、無視できない量に達している。
3. 海洋のプラスチック汚染の全体像を理解する指標となる解析結果。
国際研究チームが行った調査により、マイクロプラスチック(MP)が海面付近だけでなく、深海部に至るあらゆる水深で高濃度で含まれていることが明らかになりました。MPはペットボトルやポリ袋などが細かく砕かれてできる粒子で、海洋流出が問題となっています。
調査結果によれば、海水1立方メートルに含まれるMPの中央値は205個で、特に北太平洋の水深2000メートルで600個確認されるなど、深海でも高濃度な地点がありました。沿岸域は沖合域よりも多く、深い水深ほど減少する傾向があるものの、0.1ミリメートル未満の微小な粒子は深海でもあまり減少しないことが分かりました。これにより、MPが海水中に長時間とどまる恐れがあるとされています。
研究者たちは、海がプラスチックの巨大な貯蔵庫のようになっていると警鐘を鳴らし、あらゆる生物に影響を及ぼす可能性があると指摘しています。今後、調査方法を統一し、観測を進める必要があるとされています。