政府備蓄米の流通コスト、なぜ上昇しているのか
1. 卸売業者の経費・利益が2022年産米の最大3倍超。
農林水産省は、政府備蓄米の流通におけるコスト分析を発表しました。卸売業者の段階での経費や利益の上乗せが、2022年産米と比較して最大3倍以上となっていることが明らかになりました。
具体的には、集荷業者から卸売業者への販売価格は、玄米60キログラムあたり税抜きで2万1246円で、卸売業者から小売・外食業者への販売価格は2万9800円となり、上乗せ分は7593円に達しました。卸売業者は、物流コストの上昇や安定供給の必要性から、適正な価格転嫁が可能になったと述べています。
江藤農相は、備蓄米が国民の財産であることを強調し、業者に適切な対応を求めました。また、専門家は輸送費や物価高騰の影響を指摘し、上乗せ額の慎重な見極めが必要であるとしています。