日本製鉄のUSスチール買収、成功の鍵は何か
1. 日本製鉄がUSスチール買収計画を進展させた。
2. 米国市場を成長市場と位置付け、投資を増額。
3. 買収コストと投資額が大幅に膨らんだ。
日本製鉄は、米国の鉄鋼大手USスチールの買収計画を進展させました。米国をインドと並ぶ成長市場と位置付け、政権側の承認を得るために投資額を当初計画から増額しました。これにより、事態の打開につながりました。
日鉄は、縮小する国内市場や飽和状態の中国市場に見切りを付け、米国とインドを新たな収益源とする戦略を描いています。買収交渉の責任者である森高弘副会長は、米国を「世界最大の高級鋼市場」と評価し、成長できる国でのインサイダーになることの重要性を強調しました。
しかし、買収コストは当初の見込みを大きく上回り、さらに米政権や全米鉄鋼労組の理解を得るために、総額27億ドル以上の投資や技術提供を約束しました。最終的な交渉では、製鉄所の新設を含む計140億ドルの投資計画を提示しましたが、トランプ氏が承認した「計画的なパートナーシップ」が完全買収なのか新たなスキームなのかは不明です。
巨額投資に見合う成果が得られるかは依然として不透明です。