星野リゾート代表、円高の影響に警鐘を鳴らす

星野リゾート代表、円高の影響に警鐘を鳴らす

※記事の画像はイメージです

円高基調が観光業に与える影響とは
1. 円安が訪日客急増の背景。円高は観光業にマイナス。
2. 持続可能な訪日市場にはリピーター増加が必要。
3. 二重価格は慎重に、日本のもてなしを重視。

星野リゾートの星野佳路代表は、大阪市内での記者会見で、円安が訪日客急増の背景にあると指摘し、円高基調が観光業にマイナスの影響を与えると危機感を示しました。

持続可能な訪日市場を形成するためにはリピーターを増やす努力が欠かせず、2025年大阪・関西万博には大阪市内や地方の魅力発信や周遊観光につなげる役割が求められると強調しました。

星野氏は、円安が理由で訪日客が増えている現状に触れ、円高基調によって訪日客の伸びが鈍化する可能性を指摘しました。8月の訪日客数は293万3千人と、7カ月連続で過去最高を更新していますが、円安が理由の訪日客の増加は「需要の先取り」とも述べ、持続可能な訪日市場の形成には「為替に左右されない訪日観光のあり方を考えねばならない」と強調しました。

具体策として、スイス南部のツェルマットの事例を挙げ、20年間に20回訪れた観光客を「ロイヤルゲスト」として特別にもてなす方法を紹介しました。

また、訪日客向けと日本人向けで異なるサービス価格とする「二重価格」については、慎重にすべきと指摘し、日本のもてなしの姿勢として悪い印象を持たれないよう配慮した方法を考えることが大事だと訴えました。
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